『海の部屋』更新情報

AZURE第10話更新しました!~出張任務、開始!~

こんにちは、蒼井七海です。夏と梅雨の気配を感じる気候になって参りました。皆様、いかがお過ごしでしょうか。

『AZURE』第10話「生命(いのち)の河」、無事更新&完結しました。たいへんお待たせいたしました。

今回は、途中で新たな手法を試すなどしていたら、少し更新が遅れました。(それでも、1話全体の更新速度は連載史上最速だった気がします。どうした?)

さて、1話丸々公開できたので、以下から総括です。

第10話総括

今回はシエルの魔術まわりの説明&導入回でした。

作者的には「やっとここまで来られた……!」という感じです。

読者の皆様としては……これ、ついてこられていますかね? 情報量多すぎません? 大丈夫ですか??

ともかく、ようやくシエルが「正式な魔術師ではない」理由が明かされました。同時に、物語の根幹に関わる要素も出てきましたが……ここの掘り下げは、今後にご期待ください。詳しくは前回の記事を参照のこと。

後半の第2章導入話では、相変わらずルークが大変そうでしたね(他人事のような風情)

クラインたちからすれば「このリーダーまたとんでもないこと言って」という感じでしょうが、彼は彼なりに立場とか配慮とか実務との兼ね合いとか色々あるんだと思います。

……ここで終わりじゃないんですよね。今後、三人から任務の様子(連絡)を聞いて、胃が痛くなると思います、多分。三人が帰ってきたら、一緒に休んでね……。

少し話が逸れました。

今回のお仕事の話が出てきたところで、第10話は終了です。第11話では、マティアス家ラディスティア邸を目指して、クラインたち三人+1羽がわちゃわちゃします。お楽しみに!

第11話開始までは、また少し期間が開きそうですが、気長に待っていただけると嬉しいです。

ひょっとしたら単行本2巻の作業が本格的に始まるかもしれないので……そこのスケジュール次第では、かなり間が空くことになります。また色々決まってきたら、お知らせします。

余談

その1。アレンとルークのコミュニケーションについて。

ルークはその昔、アレンのお世話係のようなものをしていました。なので、二人は今でも年の離れた兄弟のような意識があります。

ルークがギルドの長になってからは、アレンもそれを意識した態度を心がけていますが……ふとした瞬間にそれが崩れることも、もちろんあるのです。26ページみたいに。
あと、これは今までも出てきていますが、たまに名前呼びにもなりますね。

26ページ~28ページあたりまで、作者はとても楽しんで描きました!

その2。29ページ~32ページについて。

あのシーンは、プロット時点にはないものでした。ネームを切る段階で、「プロット通りにしたらページ数が少なすぎる!!」となって急遽追加した部分です。

おかげで、リシャールとフェランの登場タイミングが早まりました。

二人とも、11、12話あたりから出番が増えてくるので、少しずつ覚えていただければ幸いです。

作画的な話:アナログとデジタルのバランス

冒頭で「新たな手法を試した」と書きましたが、それについてです。

今まで、漫画を描くうえで、PCでの作業はトーン貼りと仕上げ、細かい修正だけだったのです。……が、もう少しデジタルの比率を増やした方がいいかな、と思いまして……ちょっと、あれこれ実験していました。

以下は、その記録です。

下書きデジタル→アナログペン入れ

CLIP STUDIO PAINTで下書き→印刷→トレス台で透かして原稿にペン入れ、という流れ

慣れていなかったこともあり、恐ろしく時間がかかりました

人物はアナログの方が早いし楽だわ……と、この段階で早々に悟る。

消しゴムを一切使わなくてよかったのと、セリフの大きさがわかった状態でペン入れできたのはメリットだと感じました。

デメリットは、時間がかかる点と、目がすごく疲れる点。

背景のみ下書きデジタル→アナログペン入れ

今のところ一番好きな手法。

ベクターレイヤー、パース定規など、クリスタの機能を有効活用したうえで、ストレス最小限で作業できるかな~と感じました。

ただ、気を付けないと下書きがどこまでも細かく描けてしまうので、全体のバランスを見るのが本当に大事です……。29ページの下書きを印刷したとき、お屋敷のあまりの細かさに愕然としました……。

もう一つ気になるのが、コピー用紙とプリンターのインクの消費量。複雑な背景があるページにしぼってデジタル下書きにする、という感じにすれば、消費(と出費の増加)は抑えられそうです。このあたりは今後も検証していきます。

背景のみデジタル(下書き、ペン入れ共に)

いっそ背景は全部デジタルにしてしまえ、の巻。

アナログ段階での作業はすごく早く済んだのですが、やはりデジタルに入ってから時間がかかりました。加えて、体の負担がすごい。

やはり、画面と長時間にらめっこは辛いようです(サイトいじりをしていたときの記憶から目を逸らしつつ)

変わった角度の背景や、曲線などはデジタルがやりやすそうなので、部分的に取り入れるのはアリだと感じました。

それぞれ、いいところと悪いところがありそうなので、ページや話ごとに使い分けられるのが理想ですね。

もうちょっと検証を重ねて、来るお屋敷作画に備えようと思います! それが一番の動機でした!