蒼井七海です。
ノベルアッププラスにて予約投稿していた『ラフィアの翼』Ⅴが全公開されたようなので、シュトラーゼ編(Ⅳ・Ⅴ)の振り返りをしてみようと思います。
ついでに、挿絵に関する振り返りも少々。
ネタバレがごろごろ転がっているので、苦手な方はご注意ください。
前回の記事↓
Ⅳ 白雪の約束
旧第六部「あの雪の日の約束」リメイクです。
旧版のときにヴィントとディオルグの過去編でだいぶん難儀したので、今回はそこを重点的に手直ししました。(※イチから書き直しているので、全体的に別物にはなっています)
少し悩んだのですが、過去編をヴィント視点に固定しました。(旧版では色んなところに視点が飛んでいた)
ヴィントがステラとレクシオに語って聞かせた話、という体なので、この方が流れ的にも自然ですね。
難産だったことには変わりませんが、話としてはよりわかりやすくなったかな? と思っています。
ただ、生きてるミリアム(レクシオのお母さん)が一切出せなかったので、そこはちょっと心残りですね。加筆しようかどうしようか、今も悩んでいます。
それ以外の部分としては……ジャックがレクの背中を押したシーンと、『調査団』雪合戦シーンは、アドリブ的に入れ込んだものでした。すっごく楽しかったです。そして団長の株がまた上がる……。
個人的には、終章前半に旧版の要素を少し残せたのが嬉しかったです。
Ⅴ 翼の誓い
ここからは完全新作、書き下ろし! でした。プロットもゼロからなので、少しドキドキしたのを覚えています。
とはいえ、この話の構想自体は旧版連載当初からあったので、割とスムーズに書けました。
もちろん『金の選定』が話の軸でしたが、もう一つサブ軸として『イルフォード家の跡継ぎ問題』を置いてみました。結果としていい感じにまとまったので、嬉しいです。
セシル・ウィージアやアーノルドとの遭遇シーンは、書き手ながらにわくわくしていました。レクとオスカーが作者の手を離れて好き勝手言ってくれました(笑)。そしてアーノルド、思った以上にいい仕事をしてくれました。味方の近しいところに大人がいると、安心感が半端ないですね……。
あとはやっぱり……終盤のレーシュを書くのがめたくそ楽しかったです……。筆致でバレバレだとは思いますが……。良くも悪くも振り切った人は書きやすい。レーシュはそもそも人ではないのですがね。
そして! やっと『翼』が二人揃いました! ここまで長かった! 書く方も達成感がすごいですが、最新話まで追いついてくださった皆様も、本当にお疲れさまでした。そしてありがとうございます。最後の二人のやり取り、熱い! と言っていただけたのが本当に嬉しかったです。作者も彼らのこの関係は大好きなので、良さが伝わるように書けていたらいいなあ、と思います。
これからは、ステラとレクシオ二人でひとつ、『ラフィアの翼』の戦いを描きます。よろしければ、引き続きお付き合いいただければ幸いです。
挿絵のふりかえり
ノベルアッププラスに公開するにあたり、挿絵がつけられる、しかも別サイトへの登録が不要ということで、久々に挿絵をつけてみておりました。
最初の頃は、とにかく「描き続けられるように」「挿絵がいらんプレッシャーにならないように」を目標に描いていました。何しろ、漫画ではないモノクロイラストを描くのが久しぶりだったので……慣れてくるまではとにかく描こう、と。
そのため、Ⅰ~Ⅲの挿絵は割合シンプルだったり、漫画的なコマ割りを使っていたりするものが多いです。個人的にはⅠのギーメル&ステラとⅡのカーターがお気に入り。カーター、最近描いてあげられていないので、どこかで描いてあげたいです。
Ⅳからは少しずつ、クオリティや全体の密度を増やすことに重きを置くようになりました。そのため、背景ありのものや、構図を凝ったものが増えてきています。特にⅤの絵はフルスロットルで描きましたので、挿絵に抵抗がない方は見ていただけると嬉しいです。
締め
長々と書きました。今回はこの辺で締めようと思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
あちこちで言っていますが、Ⅵはなるべく早く出したいです。よろしければ、『ラフィアの翼』にも引き続きお付き合いください。
まとめページも、ね……人物紹介のページが作れたら、出そうと思っておりますので……少々お待ちください。情報整理に役立って、かつ楽しんでいただけるページができるよう、頑張ります。
それでは、またそのうちにお会いしましょう。