月と炎の伝説

世界観と用語

設定資料集とおまけのコンテンツ。

ざっくり概要

古代~中世西アジアっぽい世界。あくまで架空世界なので、現実世界の歴史や文化などとは異なる部分もあることをご了承ください。

国・町・村

ヒルカニア王国

大陸東部最大の王国。領土の拡大と縮小を繰り返しながら、確実に勢力を広げている。人も物もとっても豊かだが、その分貧富の差も大きい模様。東西南北+中部の大きな州に分かれている。

アハル

『月と炎の伝説』最初の町。イゼットが仕事の合間に子どもたちに勉強を教えていたところ。
もともと東西からの移民が流入して発展した町で、さまざまな人種の人がいる。

イーラム

西部州の玄関と言われる商業都市。

キールスバード

西部州の小さな町。隣近所の繋がりが強い。ロクサーナ聖教の信者が多い。近くには不可思議な森がある。

マークー

ペルグ王国との国境近くにある町。旅行者および巡礼者向けの施設がたくさんある。あちこちにある屋台通りはちょっとした名物で、ケバブが美味い。

アフワーズ

南部州の州都。イゼットの故郷。

ペルグ王国

ヒルカニアの西にある王国。首都はアナレッカ。東西で気候が大きくことなり、特に西部は西洋地域の影響を色濃く受けている。文明交流の中心地。
現在は西のロムリカ帝国の属州で、帝国側ではトラキヤと呼ばれている。

ウリグバヤット

ヒルカニアとの国境沿いの町。

ヤームルダマージュ

ペルグ中部の田舎町。町の名前はペルグ語で「雨の器」の意。

イェルセリア新王国

ペルグ王国より北西にある王国。首都はエルブ。それとは別にロクサーナ聖教の総本山である聖都シャラクも自治都市として栄えている。

ギュルズ

古語で「月下」という意味をもつ名前の町。近くにアヤ・ルテ聖院があることからこの名がついた。十年前の襲撃事件以降は、跡地として、当時のままの状態で保存されている。

シャラク

聖都。ロクサーナ聖教の総本山。都民は聖教の信者で、うち八割は祭司などの聖職者。

宗教

精霊信仰

いわゆるアニミズム。万物に精霊が宿るとし、その精霊たちを崇める。人や動物の魂も元は精霊であるとされる。

巫覡(シャマン)

祈祷などを通じて精霊と交信し、彼らの力を借りた「術」を使う人々。巫(巫女)は女性、覡は男性。

魂の庭園

精霊のふるさと。同時に、死者の魂が還る場所でもある。ロクサーナ聖教では、死者の魂がここで浄化されて生まれ変わるという考えが加わっている。

ロクサーナ聖教

精霊信仰を基盤にして独自の発展を遂げた宗教。精霊および「聖女」を信仰する。精霊信仰が元なのに一神教のような雰囲気があるが、これは西洋世界の影響を受けたためと思われる。
ロクサーナというのは初代聖女の名前であり、「光」の意味を持つ女性名。

聖女

聖教の巫覡の代表者にして、聖教の頂点。代々、強い力を持つ巫女が、聖教の象徴「月輪の石」を受け継ぐことでその任に着く。

従士

聖女の身辺警護と補佐を担当する騎士。聖女自身が「月輪の石」を受け継ぐと同時に選ぶ存在で、替えがきかないとされる。聖女の方針にもよるが、時には汚れ仕事や隠密行動をすることも。

祭司

数々の儀式を執り行う人々のこと。ロクサーナ聖教の祭司は、白い帽子と、裾を引きずるほど丈が長く白い衣を身に着ける。
祭司を束ねる者を祭司長という。

神聖騎士団

聖都および聖教関係者(祭司や聖女)を守るために設立された騎士団。
昔は形ばかりの騎士団で戦の経験がない団員も多かったが、宗教闘争以降は洗練された戦士の集団になっている。

従士も形式上は神聖騎士団の一員。

月輪げつりんの石

代々聖女が身に着ける、ふしぎな力が込められた石。

文化

男女の関わりなど

基本的に、男性は妻や子以外の女性に触れてはならないとされている。女性は家の仕事をするのが基本で、あまり外には出ない。
……のだが、最近はこの考え方が批判されることもしばしばあって、女性も少しずつ活動的になっている。

マグナエ

女性が頭に巻く長い布。首元までしっかり隠れる。質素な白いものが一般的だが、最近はおしゃれなものも増えている様子。

食事の色々

椅子や机を使わず、絨毯などに座って食事をするのが伝統。ただし、旅人向けの食堂やペルグ王国などはこの限りではない。

主食はパン。お米も食べるが、どちらかというとおかずのような認識。

お肉は羊が多い。アフワーズなど海沿いでは魚介類もよく食べられる。

文字と知識

庶民には文字の読み書きができない人も多い。そのため、書類の代筆や代読をしてくれる人はかなりありがたがられる。

ファルーサ文字と呼ばれる文字が広く使われる。右から左に書く。

お祈り

ロクサーナ聖教では日の出前、昼、日没前、夜の4回、お祈りの時間がある。鐘や笛などで人々に知らされる。精霊信仰においては、日の出前、日没前に加え、日常のあらゆる場面で簡単な祈祷をする。

クルク族

大昔に南の方からやってきた狩猟民族。褐色の肌の人がほとんど。現在は各地に集落を作っていることがほとんどだが、農耕はしていない。

身体能力が非常に高く、素手で獅子を狩る、一国の軍隊を数人で壊滅させたなど、ぶっ飛んだ逸話がたくさんある。
ただ、身体能力に関しては多少個人差があって、ものすごい怪力な人もいれば、力はないが敏捷性が高い人もいる。

氏族(しぞくorジャーナ)

クルク族の中で、さらに信仰や慣習ごとにまとまった小さい集団。現在、この氏族ごとに集落を作っている。「ジャーナ」はクルク語での読み方。

名前

クルク族では、「本当の名前」に強い力が宿っていると信じられている。悪霊や悪い人間に本名を知られると呪われたり、災いがふりかかったりするとされていて、それを回避するためにふだんは「通り名」を使っている。通り名は大概、本名を短くしたもの。
本名を名乗るのは、冠婚葬祭と成人の儀、それから決闘の前。
若い人は本名を隠すことにこだわらないことが多く、子供を叱るときに本名で呼んだり、仲が良い人に本名を教えたりする。

おまけ

つきほのコメント集
いわゆる注釈。ノリが軽い。随時内容を加えていきます。