西の海の小さな島国、エトワール。その大貴族の屋敷である夜、小火騒ぎがあった。喧騒と炎にまぎれて逃げだした奴隷の少年クラインは、行き着いた町で、アレンと名乗る魔術師に出会う。
彼の所属するギルドで匿われることとなったクラインは、目的のために奔走するうち、より大きな戦いに巻き込まれていく……。
王国があるべき姿を取り戻すまでを描いた、闘争と人情のファンタジー。
小さな町の魔法道具店『魔法屋アンジュ』は今日ものんびり営業中。
小さな店長ウェルチと、専属若手職人カルムが出会ったのは、幼く優しい万引き犯だった……?
※マンガonウェブ『第10回ネーム大賞』応募作品
読む人と獣から生まれし忌み子と、「魔術」を操る青い髪の少女は、ともに故郷を追われた身。
二人は今日もあてどなく、忘れられた大陸をさまよう。
道の先で、大陸の、そして世界の深淵をのぞくことになるとも、知らぬまま――
竜が自然をつかさどり、竜の魂が自然となる世界。各地をさすらう旅人ディランは、あるとき奇妙な少女・ゼフィアーと出会う。彼女は、正体不明・怪しい人々に狙われている小包をある人物に届ける最中だった。成り行きから彼女の護衛をすることとなったディランは、旅の中で竜を巡る争いに巻き込まれてゆく。人と竜の歴史と軋轢。それは、ディラン自身の秘密にもつながっていた。王道長編ファンタジー。
読む名門学院にありながら問題児と呼ばれる少女アニーは、学院の備品を壊したことで、ともにいた幼馴染とともに、《雪月花》という名前の正体不明の物を取ってくる、という『課題』をこなすことになる。一筋縄ではいかない課題を達成するために彼らが頼ったのは、街の片隅で便利屋を営む青年だった。
この出会いをきっかけに、三人の日常は変わりはじめる。
英雄なんかではなくて、けれど世界を揺るがした。
小さなぼくらの、忘れられない冒険譚。
姓をもたない異邦人の青年ロトは、学術都市と呼ばれるヴェローネル市で、便利屋を営んでいる。
舞いこむ依頼はどういうわけか、いらぬ騒動を引き連れてくる。そして、時には、仕事でもないのに事件に巻き込まれてさあ大変――。
人と、彼らの人生と、魔の世界がからむ日々。その一片を積み重ねた物語。
『ぼくらの冒険譚』外伝。
読むピエトロ王国の王都クリスタに住む晴香は、働いている飲食店でちょっと変わった少年ノエルと知り合った。その翌日、なぜか王城へ連行されてしまう。他人事とばかり思っていた国の一大事件に関わる羽目になった彼女は、ノエルとともに王都の外へと旅立つ。
一方、宮廷に勤める魔導師のラッセルは、北の町フィロスで記憶の一部が欠落した少年を拾った。
交わりそうもない二つの道が交わったとき、彼らの運命は回りはじめる。過酷な宿命を背負った兄妹と人々の戦いを描く、一大叙事詩。
賞金稼ぎとして旅をする若き剣士ルイスは、盗賊退治に向かった先で、たった一人で盗賊を壊滅させたらしい異能者の少女に出会う。色々とずれた少女コレットの強い希望により、ルイスは彼女と旅路を共にすることに決めた。あてのない放浪の旅はやがて、最強にして狂気の異能者と、幻と化した王国の都へとつながっていく。
これは、伝説を信じる男と真実を知る少女の、最後の旅のお話。